3/7 屋久島〜桜島 |
今日はいよいよ屋久島を発つ。 兄さんたちに「もう帰ってしまうんかい」と言われた。たしかにここはもっと時間をとっ て滞在するところだと思う。同じ場所でも季節によって違うだろうし。 桜の頃の雲水峡とか、ウミガメの子供の生まれる頃とか・・・見たいものが山ほどある。 兄さん姉さん、常駐しているライダーみんなとても気さくで良い人たちだ。 また絶対帰ってこようと思って出発した。 帰りがけに楠川温泉に入る。 姉さんが美人の湯だよーと言っていたところだ。 温泉のおじさんの娘も大田区に住んでいるとかで気さくに話しかけてくれ、みかんをくれ た。屋久島ではどこでもみかんをくれるなあ。 帰りのフェリーではとまり木で一緒だったDFのライダー、チャリダーたちも一緒だった。 チャリダーたちも地元ではバイクに乗っているとかで話がはずんだ。 鹿児島に着くと、すでに日が暮れかかっていた。また、桜島フェリーターミナルにとまる かなあ・・・・少し迷ったがまた同じところにとまるのもつまらない。 行けば行ったでなんとかなるか、と思い桜島フェリーに乗った。フェリーターミナルから 降りしばらく走ると、海を見晴らせる公園があった。その公園は鹿児島の夜景もきれいに 見えるし、トイレもあるし、ということでここに決めた!と丸太組みの展望台の下にテン トを張った。どうやら近くの立派な建物が温泉らしいのでテントを張った後行ってみると 「桜島マグマ温泉」ってところでお湯が赤茶色でびっくりだった。 テントでぼけーと外を眺めていると、みんなと一緒のライダーハウスも楽しいけど、一人 キャンプもいいよな、と思う。 桜島にくることがあったら、またここにテントを張ろうと思う。 |
3/8 桜島〜佐多岬 |
朝起きたら公園の工事がはじまっているらしくトンカン音がする。やばー注意されるか、 と思ったがテントを張ったほうは関係無いようで、とりあえず撤収作業をする。 桜島のふもとを走り、姫丸さんの友人に教えてもらった大柄林道〜鳴ノ尾林道を走ろうと 入り口を目指す。林道にたどりつくまでが結構長く、さみしい県道をくねくね登っていく が途中で通行止め。迂回路を通ってようやくたどり着く。結構落石が多く、荷物満載状態 なので慎重にのろのろ進む。それでもやっぱり林道は楽しい。 途中、雪がちらつき始め、みるみるうちに木や岩が白くなっていく。やばー、積もらない うちに抜けなくてはと思っていると、目の前に土砂崩れの跡が。 林道に入る前、道を聞いた酒屋のおばさんが「車の人が自分で道をつくりながら下りてき て大変だったそうよ。台風のあと、崩れていて」と言っていたがこのことだったのか。 足で歩いて下見すると、バイクならば通れそう。この雪なので土砂崩れの山も一見雪山状 態だが。実際越えるとたいした土砂ではなかった。よかったー。 下界は晴れているのでここからの景色はすごくいい。時折山の切れ間から見えるパッチワ ーク状の畑がとてもかわいく見える。やっぱ着て良かった。 山を下ってきて、ここまで着たからには最南端を目指そうかと佐多岬に行くことにした。
しかし、とんでもないこゆ風となる。時折、バイクにしがみつかなくてはならないほどの
風が吹き、反対車線まで流されてしまいそうになる。ロードパークウェイの料金所のとこ
ろで思いっきり反対車線まで流され、やっとの思い出ふみとどまったらぐちゃっと立ちゴ
ケ。荷物にはさまってあたふたしていると佐多岬方向から帰ってきたビッグバイク二人組
みが助けに来てくれた。ああ助かった。
道の駅根占の裏にシーズンオフのキャンプ場があったから覗いてみようと行ってみると、管理人とかはいなそうで、適当なと
こにテントを脹れそうな雰囲気だったので今日のねぐらをここに決めた。
キャンプ場の小屋裏にテントを張ってから温泉に入りに出かけたのだが、雨が降り出し、
帰ってきたら小屋の屋根からしたたる雨だれでテントの中が浸水していた。このべちゃべちゃのテントに
寝るのかーと思うとかなりげんなりする。
本日の走行距離200キロ |
3/9 根占〜大崎 |
ずっと豪雨で寒さにがたがた言いながら夜を過ごした。寝付けないままうとうとしていた
らいつのまにか朝になったらしい。テントは思いっきり浸水していて体全体しめっぽい。
街のスーパーで腹に入れるものを買って出ようとしたときふと目にとまったのが「おいも ココア」九州らしいので買ってみることにした。たしかにサツマイモで変な感じだ。 448号線を岸良へ向かうと途中でチェーン規制の表示が。これにはちょっとびびる。この道 をあがるにつれ、どんどん雪景色になっていき、それはすごくきれいなのだけど、寒くて 指が凍りそう。そもそも冬用グローブでは無いし。しかし448号が海に出くわすところの 岸由の海岸は、真っ白な砂浜がすごく印象的だった。 とりあえず林道走ればあったまる!とここから姫門林道へ向かう。大谷添線に向かうダー トでずっと渓流沿いを走る気持ちの良いルートだ。林道はやっぱりすこしからだがあった かくなる。次にめずらしいものだから一度は見てみようと宇宙観測センターに行って見る。 どでかいパラボラアンテナやロケット発射基地のある近未来的な感じだけど、周りの風景 はとてものどかだ。ここで九州ナンバーの一人旅の女の人とあった。彼女も普段はバイク 乗りなので話しかけてきてくれたのだ。都井岬が良かったですよとのことなので馬を見に 行くことにした。 が、このあと、ホントに極寒で、体の心から冷え切ってしまったので、 途中の道の駅の「温泉」の文字につられてつい立ち寄った。まだ3時だしここからまだ走 れるけど、一度温泉はいっちゃうと湯冷めするなー・・・と迷っていると、チャリダーの女の 子が話しかけてきた。自分、もうここでテント張っちゃうつもりなんですけど、一緒に温 泉入りません?と。私も今日の行程はここまで!と決めてテントをはることにした。 風呂に入りながら色々なことを話した。彼女は分割日本一周中でチャリで日本一周した後は、
セローもあるからバイクで日本一周するつもり、という。すごくパワフル!
本日の走行距離120キロ |
3/10 大崎〜えびの |
今日は朝から晴れて暖かい。ツーリング日和だ。 私はのんびりシュラフとテントを風にさらしてから出発した。 またしても9時半過ぎという遅い時間、キャンパーとしては失格だなあ。 昨日の続きで都井岬に向かい、野性の馬の姿を見てきた。 海がきれいで、晴れて気持ちが良かったので、目的地に急がなければならないのに、 ついのんびりしてしまう。 この後、日南フェニックスロードを北上する。 空と海と植物はすっかり南国の雰囲気だ。 いくら気温が低くても・・・。 途中、鵜戸神宮に寄ってみたら、参堂を歩いてきたチャリダー二人組みにこんにちはー、 と声を掛けられた。話していると、これから屋久島に行こうかどうか、迷っているので すごくいいとこだ!と絶賛しておいた。 この神社には「福豆」を岩のくぼみに投げ入れると願いがかなうというものがあるので 5つ投げてみたが一つも入らず。 二人組みのはちゃんと入って、合格祈願をしていた。 理科大の3年生で来年東工大の院を受けるからとか。私とは入れ違いだけどもとりあえず また会うかもね、と住所交換をした。 このあと、またフェニックスロードを北上すると、行きと同じ道になってしまうので、 違う道にしよう、とちょっと戻って県道33号を行くことにした。 これなら林道も通れる。 「三つ岩林道」の入り口はわかりやすく、道も尾根沿いで見晴らしが良く路面も比較的フ ラットで飛ばせる。 林道のあと広域農道に当たってひらすら田んぼのなかを北上する。 今日も行きにお世話になった寺迫さんの家にお邪魔することになっている。
お土産も買ったし、あまりおそくならないうちにたどり着けないと、
と思いながらも到着は結構遅い時間になってしまった。
本日の走行距離210キロ |
3/11 えびの周辺〜宮崎 |
朝から快晴で風もない。ようやく、あたたかくなりそうだ。 すっかりお世話になった寺迫さん夫妻にはほんと、いくらお礼を言ってもたりない。 名残惜しいけど、今日の晩はもう帰りのフェリーの中だ。移動しなくっちゃ。 雑誌で見た、加久籐トンネルのできる以前使われていてたダートの旧道を通って、 人吉方面へ向かうことにした。 昔はこの旧道をバスが通っていたとか。今はもう荒れてしまって通れないのではと聞いて きたが地図にあるのでとりあえず言ってみる。 たしかにこんな道バスが通ったの?と驚くような狭い道。 峠にさび付いた国道表示があり、もう使われなくなった道の寂しい雰囲気を感じた。 自分、使われなくなった道とか、鉄道とか、建物に結構弱い。 このあとも林道を走りついで行こうと思っていたが、どうも分岐がよっくわからず
うろうろしていると、バイク屋さんを発見。
おすすめの林道をいくつか教えてもらい、くるそん林道を行くことにする。
かなりの距離の林道だ。入ってみると意外と分岐が多くて、変だなーと一度地図を開くと全然違うところにいる雰囲気。 本日の走行距離200キロ 今日で旅は終わり、あとはフェリーに乗るのみ。 自走もいいけど、フェリーもまた、旅してる、って感覚になるから好きだ。 夜8時出航。 また、これるかな・・・。 |