8H POWER ENDURO

オフロードを走ってまだ片手も回数がいくか行かないかぐらいの時に連れて行かれたのがF2小湊。とんでも無いところにつれてこられてしまったという感じだったが,一年ちょいたった今でもやっぱりとんでもないところで、岩盤むき出しで急勾配だらけのの荒涼とした風景はなんだか日本離れしているなあ、と思う。

8耐は応援に行こう、炊き出しのお手伝いに行こうと決めていたのだが、乗せられたはめられた、というかんじでいつの間にかエントリーしてしまった。この時点で私は自力で小湊を一周出来たことなし・・・。

AM 4:30

am3:30起床。前日の晩花火&ビールで小宴会(?)だったので眠たくてしょうがない。が、小湊の朝は早い。

am4:00ゲートオープン。ちょっと遅れていくともう駐車場は満杯状態だ。前日から小湊入りしていた部隊がある程度のスペースを確保していてくれたので、テントをあるだけ広げ、4つも連結して大ピットを設営。

出場者はピース、やくしじぐみ、オートプラザカメ関係の人々、ほか仲間数名。

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4個もテントをくっつけて一大ピットを設営。炊き出し部隊がここで豪華なひるごはんを作ってくれました。(うなぎにひやしうどん。)
AM 6:30

am6:15ライダーズミーティング。コースの説明がされる。先週モトパワーのホームページにコース概要がアップされたあと、カメの社長たちが走りに来ていて、例年のコースに加え、ガレの長い登り&下りがひとつ追加されているとの情報があった。昨日の晩、みんなでその道の部分のコースについて騒いでいたばかりだ。

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朝のライダーズミーティングでのコース説明。この後、雑誌に載せるための写真撮影をしたり、スポンサーからの提供の栄養ドリンク配ったり。7時スタートだというのに結構のんびりです。
AM 7:05
START!

am:7:05スタート。ル・マン式のスタートで合図とともに、ライダーバイクのところまで走っていってエンジンかけてスタート。うちのチームのセローは・・・暖気をちゃんとやってなかったせいで、エンジンの掛かりが悪いがようやくスタート。

このところのからからの天気のせいで砂埃がものすごく、これだけバイクが一度に走っては一寸先も見えないほどだ。

天気はややくもり。時折晴れ間が見えるくらい。気温も7月はじめ小湊に練習に来たときの地獄のような暑さに比べればまだ楽な方だ。とはいえ、やはり十分すぎるくらいの水分持っていかないとすぐにへばってしまう。

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案の定予定が遅れて7時5分スタート。ルマン式で、ライダーは走ってバイクのところへ行き、エンジンをかけてスタート。セローの暖気、ちゃんとやってないでしょ・・・。

持っていく物はナップザックに詰める。どうせこけて 休憩するんだからキャメルバックで無くてもいいや、ということで。

---ポカリの3倍くらい薄いやつ500cc×2
スペアレバー左右
工具少々
梅干し(塩分補給にいいとか。コンビニにあるかりかり梅)

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第一ライダーはるはる。暖気不足でエンジンがかかってもすぐ止まってます。セル付きの方が楽なはずが。
AM 8:30

ライダーが帰ってくるとすぐにみんなで駆け寄ってバイクを支え給油&各部に注油。ワークス体制?ってほどのチームワークだと思う。みんな順調にかえってくる。

さて問題なのはわたくし。がんばれーっと言う声に送られて出ていくが、最初はともかく慎重に,いつものペースにさらに輪をかけてスローペースで進む。そしてはじめてのセクションながーい下り。私の走る頃にはすでにライダーがだいぶ散らばっていて、スタート直後のような団子状態じゃなかった。この坂も誰もいなかったので、誰かとからまる恐怖無く下っていくことが出来た。次の登りもばたばたしながらもなんとかのぼる。

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第二ライダー赤木さん。ものすごい砂埃で他のライダーと接近して走ると一寸先も見えないほどになります。

問題なのは「ボンバー」のセクション。こないだきとたときもこけまくった。とりあえずのぼれーっと勢いでいってみるとやっぱりこける。なんとか起こして再発進しようとしたものの、轍にはまって動かないとか、動いたら動いたで、アクセル開いてしまってバイク放り投げる、といった感じでこの場からまーったく進めなくなってしまった。あまりにも幾度も幾度もバイクを起こして、動けなくなってきた。

こういう渋滞セクションはマーシャルがちゃんと見ているのかしばらくするとバイクをおこしに来てくれた。(天の助け)いろいろアドバイスまでくれてしまう。「なんでこんなんが8耐走ってるんだ〜?!」」って感じだろうなあ・・・・・

登って下ってまた登って下って・・・。なんか、同じとこ回ってないか?という気分になってくるほどだ。(もちろんそんなことはないけど)自分が今いる場所が全く把握できていないのでやや不安。

最後の岩盤登りはようやく見覚えのある場所にたどり着いたのでそうとうほっとする。がここもしんどいセクション。やっぱり私には上れない。背中から、けつから何度もひっくり返る。 ここにくるまでにこけた中でちょっとずつひん曲がっていた左右のレバーが この岩盤で何度かこけるうちに左右ともふつうに握れないくいに曲がってしまい、クラッチも切れないので、もう換えないとダメだろう、とバイクを坂の下まで引っ張りおろす(マーシャルの方々の力を借りて・・)

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第三ライダーがあたし・・・。私が帰ってこれない可能性大なので、先に二人に走っておいてもらわないと、出番が無くなってしまうかもしれないからです。この時点ではまださわやかです。
AM 9:30

こう何度もバイクをおこしていると、こまごまと工具をもって作業する気力も萎えているので、しばらくバイクの横に座り込んで、休憩。そこにはるはるが「あ〜よかった〜もっとずっと前で止まってるのかと思った」とやってきて、レバー交換に協力してくれた。 ご心配おかけしてます(これでもまだましだったと言うことがあとでわかるのだが・・・)

一周約一時間。ようやくピットに帰ってくるとみんながおかえり〜と暖かくでむかえてくれる。 板氷とロックアイスを大量に買ってきてくれてあるので、冷たい水がぐいぐい飲めるのがうれしいところ。 氷を買う段取りとかきちんとしてくれたななちゃんたちのおけげで水のない小湊でこうしてすごせるのだ、感謝。

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ピットの近くの岩盤のぼりは比較的見物に行きやすいところ。順調にのぼるゆきちゃんを見守る手前のななちゃんとまいまい。
AM11:30

私はともかく赤木さん、はるはるは30分かそこらで周回してきてしまうので、こけてバイクを起こすことに相当無駄な体力を使っている私の体力の回復度はぜんぜんおっつかず、はるはるにもう一周してきたもらい私はまた7周目からのスタートとする。これでだいぶ体力回復した、と思ったのは大きな間違いで、走り出すと自分のからだが全く言うことをきかないほどだと分かる。

みんなが周回を重ねるうちに路面がどんどんふかふかになってきたみたいで最初のダウンヒルもずるずる滑って二度ばかり壁につっこみ、次の登りも途中で失速したらずるずる滑ってこける。

そうしたらこけた私がおじゃまだったのか(あたりまえだ)私の目の前で一人こけてからまってしまう。

なんとか引き剥がして坂の下までバイクをおろそうとするのだが、狭い登り坂で二台からまっていだのでは、当然坂の下では待つ人が増えてきた。(上級者は平気で通っていく)ちょっと上でさっきのバイクともう一台がまたまたからまってこけてしまい、やばいことに大渋滞の元になってしまった・・・。

そのうち先の二台は発進するが、私はあいかわらずセローを起こすのに四苦八苦。こういうときセローはホントに重い。半分おこしかけては重さに耐えかねてまた落っことす、とか、自分が滑っておっことす、の繰り返しで自分がひからびるんじゃ無いかと思うほど汗をかく。さっきから坂の途中から一歩もうごいていない。

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思いっきり怪しい写真ですが、広い駐車場内を移動するのに大活躍のジャイロxです。移動用マシン持ってきている人が結構います。
PM1:00?

そうしているうちにマーシャルの姿が見えて(だれかが埋まってるよーとか情報がまわるのか)またバイクを起こしてもらう(なんて他力本願・・・)せっかくバイクが起きたのに、今度はエンジンがかからない。

転かしすぎておかしくなったのか、セルがうんともすんとも言わない。接触がわるいんだろうか、何度セルボタンを押してもたまーにきゅるる、と言うことがあるだけ。

(こんなんで、リタイア?)といやな思いが頭をよぎる。「キックは?」ときかれたがついていないし。「バッテリー休めた方がいいよ」といわれしばし休憩するがバッテリー以前に自分の頭と体を冷やす必要あり。さっきは何事も無かったセクションなのに、もうどのくらいここでとまっているんだろう?(確実に1時間、それ以上はいたはず)

この後ようやくエンジンかかって出発するが、まっすぐな道走っていてさえも、ちょっとの石にハンドルとられてこけるほどでかなり体力やばい。こけるとまたなかなかエンジンがかからない。まだまだ道のりはとおい。こんなんでピットまで帰り着けるのか。

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岩盤をのぼる私。きっとこの後こけたはず。

木陰で涼し目のところで水分補給しているところでゆきちゃんが通りかかった。 「私もゆっくりいくから一緒にはしろうよ」といってくれる。一瞬なんのことか分からなかった。 ほんとに?というあたり相当甘ったれているが。ともかく、かえらなくてはならない。 これ以後ゆきちゃんはずっと後ろの私を助けて走ってくれた。 (そういうわけでゆきちゃんはおそかったのです。)

このあともエンジンのかかりが相当悪く(エンジンかける機会がなきゃ問題ないのだが) 、またあのボンバーの途中で立ち往生。とにかくエンジンがかかってくれないことにはここでリタイアになってしまう。 ここを登った後、私のところまで戻ってきてくれたゆきちゃんととほうにくれる。

そのうちにギャラリーの人が上からおりてきてどうしたのーというのでエンジンかからない、キックも無いというと、 じゃあおしがけしか無いでしょう、とこのガレ場であの軽装で下りを利用しておしがけしてくれた。 出てないけど相当うまい人なんだろう。またあう機会があればお礼がいいたい。それにしてもギャラリーにまで助けられるとは。

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岩盤を登り切る寸前でこけたセローを仲間が引っ張り上げてくれています。情けないけどありがたい。もう残り時間は30分を切っています。

途中また、曲がりすぎて握れなくなったブレーキ&クラッチを交換していると、大丈夫?と江崎さんが声をかけてくれた。 どういうぶつかりかたをしたのかタイコ部分がつぶれてクラッチレバーが全然はずれないで悪戦苦闘していたところだった。 江崎さんはあっという間にこれを引っこ抜いてくれてレバーが交換できた。この日何度も江崎さんはお助けマンをしてくれている。

こんな感じで遅い私はゆきちゃんの足をひっぱりつつ、抜かすたびに「大丈夫?がんばれ」と声をかけてくれるチームのみんなに励まされつつなんとかちょっとずつ先へ進んでいくことが出来た。

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同じチームの中にこれだけ不幸なゼッケンがそろうとは!四苦八苦+救急車(119)もいます。それでも無事全チーム完走。
PM3:00
GOAL!

さっきもひっかかった最後の岩盤登り。 ともかくのぼってくれ〜と祈って登ったのだが登り切る寸前でやっぱりこけた!そうしたらなんとすぐ上で待ちかまえていたチームの人たちがすぐに引っ張り上げに来た。(登る前は全然気がつかなかった)起こしてみると・・・タンクがべっこり。 こんなにひどいへこみは見たことが無い。「うわ〜タンクが・・・」。とりあえずそれはいいから走りましょうといわれ気を取り直して走り出す。

のぼって下ってピットにたどり着いたところで残り約15分。 もう一周はできない・・・時間まで待つことにした。

8時間経過、トップのライダーが帰ってきてチェッカーが振られた後にゴールに向かう。 みんながゴールふきんで勢揃いで手を振ってくれるのをみるとなんだかちょっと涙ぐんでしまった。

---なんで高いエントリーフィー払ってまでわざわざこんなに苦しい思いをしにきてるんだ、アホすぎる、と思う。 (オフローダーはみんなアホ?)
8耐は私が出るにはレベルが高すぎるレースだけど でもみんなに助けてもらって走らせてもらった小湊だけど、やっぱりすごく面白い。
すばらしい仲間に感謝。

(後日、セローは入院。タンクへこみすぎで一度はずしたらもう乗っからないほど。 私の方は走り終わってモトパン脱いだら膝カップがぱっくり二つに・・・。 人、バイクともどもよくぞ生きてました、という感じ。)

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当然最後はビールで乾杯でしょう。こういうときのビールホントにおいしいんです・・・。
 
周回数16 総合80位 49 やくしじぐみ ♂ KDX250-SR 中井/尾崎
周回数11 総合115位 67/レーシングチームKAMETTR250 三井/細田/神戸
周回数8 総合134位 89/やくしじぐみ/女の子チーム XR100 松田/高野/難波
周回数7 総合136位 65/レーシングチームKAME  serow225 堀内/清水/赤木
周回数23 総合10位 66/レーシングチームKAME TT-R250 後藤/亀田真靖
周回数18 総合59位 97/レーシングチームKAME XR250 左柳/大森/亀田秀男
周回数14 総合91位 108/特濃 XR100 小林/橋本
周回数13 総合104位 119/MOTARO Q TT-R 大山/中島
周回数11 総合119位 148/KAME ランツァ 江崎